社会経済史学会は、社会経済史および関連諸領域における研究を積極的に推進するために、2003年に学会賞を設けました。
第1回(2004年)から第8回(2018年)においては、会誌『社会経済史学』掲載の論説のうちから、掲載決定の時点において大学院在籍(ないしはそれに準ずる身分)あるいは35歳以下の研究者の業績を対象として選考されました。
第9回(2020年)以降においては、会誌『社会経済史学』掲載の論説のうち、掲載決定の時点において大学院在籍(ないしはそれに準ずる身分)あるいは35歳以下の研究者を著者とするもの1点と、著者の身分ないし年齢に関わらず1点の、計2点に授賞することを原則として選考しています。
受賞年度 | 名前 | 掲載号 | タイトル | |||||||
2004年度 (第1回) |
三木さやこ | 68-2 | ベンガル塩商人の活動とイギリス東インド会社の塩独占体制(1788~1836年) | |||||||
四方田雅史 | 69-2 | 模造パナマ帽をめぐる産地間競争 ―戦前期台湾・沖縄の産地形態の比較を通じて― | ||||||||
2006年度 (第2回) |
森 宜人 | 71-2 | ヴァイマル期ドイツにおける都市の電化プロセス ―フランクフルト・アム・マインを事例として― | |||||||
日向祥子 | 71-5 | コンツェルン内の利害調整にみる行動規範 ―1920年代古河コンツェルンの事例― | ||||||||
2008年度 (第3回) |
赤木 誠 | 72-4 | 児童手当をめぐる対立・調整・協働 ―イギリス福祉国家成立過程におけるリヴァプールの先駆的役割― | |||||||
木庭俊彦 | 73-4 | 瀬戸内海における帆船海運業と筑豊炭鉱企業 ―1920年代の麻生商店の石炭販売と輸送― | ||||||||
2010年度 (第4回) |
竹内祐介 | 74-5 | 穀物需給をめぐる日本帝国内分業の再編成と植民地朝鮮 ―鉄道輸送による地域内流通の検討を中心に― | |||||||
高槻泰郎 | 75-3 | 近世期直轄市場の連動と統合 ―大坂堂島米会所と大津御用米会所― | ||||||||
2012年度 (第5回) |
李 昌玟 | 76-1 | 近代電気通信と米穀取引における最適契約問題 ―朝鮮開港場における客主業消滅と米穀商成長の背景― | |||||||
小島庸平 | 77-3 | 1930年代日本農村における無尽講と農村負債整理事業 ― 長野県下伊那郡座光寺村を事例として― | ||||||||
2014年度 (第6回) |
三浦 壮 | 78-4 | 戦間期日本における鉱業資本家と地方工業化の展開 ―山口県宇部地域における株主の投資行動と所得構造を事例として― | |||||||
工藤裕子 | 79-3 | 蘭領東インドにおけるオランダ系銀行の対華商取引 ―ジャワ糖取引と1917年砂糖危機を中心に― | ||||||||
2016年度 (第7回) |
中安恵一 | 81-2 | 近世後期の小型廻船と生業・村落社会 | |||||||
酒井真世 | 81-3 | 過渡期炭鉱業の労働市場と労働組織 ―筑豊麻生炭鉱における鉱夫の募集と管理― | ||||||||
2018年度 (第8回) |
植田 暁 | 82-2 | フェルガナ地方における綿花栽培の復興 1917~1929年 | |||||||
多賀良寛 | 83-1 | 19世紀ベトナムにおける租税銀納化の問題 | ||||||||
2020年度 (第9回) |
斎藤 修 | 84-1 | 1600年の全国人口 -17世紀人口経済史再構築の試み- | |||||||
水鳥川和夫 | 85-2 | 日本古代・中世の水田生産力 | ||||||||
酒井一輔 | 84-2 | 近代移行期における共有財産の再編と地域統合 -近世的遺産の所有権と分割 ・維持問題- | ||||||||
2022年度 (第10回) |
安中 進 | 86-1 | 松方財政期における土地関連税不納と自殺-道府県パネルデータ分析- | |||||||
大久保翔平 | 86-3 | 18 世紀中葉のオランダ東インド会社とアヘン貿易協会-バタヴィア政庁によるアヘン特権の創出- | ||||||||
長谷川達朗 | 87-1 | 高度成長期における共有林管理の変容-兵庫県宍粟郡一宮町閏賀部落の事例から- | ||||||||
2024年度 (第11回) |
坂野健自 | 88-2 | 「大国時代」におけるスウェーデンの貿易・海運業―ストックホルム海運業のポルトガルへの進出とその影響― | |||||||
山本一夫 | 88-2 | 近世瀬戸内の米穀投機取引と城下町―美作国津山を中心に― | ||||||||
水野敦洋 | 88-3 | 日本の都市雑貨工業と地域経済の持続的発展―両大戦間期兵庫県神戸市におけるマッチからゴムへの転換を事例に― |